毎日新聞 4月30日(火)21時28分配信
【モスクワ影山哲也】安倍晋三首相は29日午後(日本時間同日夕)、プーチン大統領と会談し、停滞していた北方領土交渉の加速化で一致した。日本政府高
官によると、プーチン氏は「大事な話をしないといけない」と北方領土問題を切り出し、ロシアが係争地の面積を2等分して境界を画定した中国、ノルウェーと
の交渉例を引き、「他国とはこう解決した」と説明した。
日本側には、プーチン氏が平和条約締結の前提となる北方領土交渉の解決に強い意欲を示したとの受け止めが広がっている。しかし、プーチン氏の関心の多くは エネルギー、極東開発などの経済協力に向いており、領土問題で妥協しないとの見方も強い。首相は会談で「国後、択捉を含む4島の帰属を解決する」とした 01年のイルクーツク声明を取り上げ、「声明が平和条約の原点だ」と柔軟な対応を求めたが、プーチン氏からこれに対する発言はなかった。
両首脳が発表した共同声明はロシア側への配慮からイルクーツク声明を明示せず、プーチン氏は首相との共同記者会見で、交渉内容で譲歩しない考えを示唆した。首相も「一気に解決する『魔法のつえ』は残念ながら存在しない」と、交渉の難しさを認めた。
両政府は今後、両外務省の次官級協議で交渉を進めることで一致しており、菅義偉官房長官は30日の記者会見で、首相の帰国後ただちに協議を始める考えを 示した。一方、30日午前(日本時間同日午後)に首相と会談したプーチン氏側近、ナルイシキン・ロシア下院議長は「冷戦の遺産やステレオタイプから脱し、 静かな環境の下で、余計な政治化や発言なしの交渉が必要だ」と述べた。
首相は同日午後(日本時間同)、次の訪問国であるサウジアラビアへ出発する。
日本側には、プーチン氏が平和条約締結の前提となる北方領土交渉の解決に強い意欲を示したとの受け止めが広がっている。しかし、プーチン氏の関心の多くは エネルギー、極東開発などの経済協力に向いており、領土問題で妥協しないとの見方も強い。首相は会談で「国後、択捉を含む4島の帰属を解決する」とした 01年のイルクーツク声明を取り上げ、「声明が平和条約の原点だ」と柔軟な対応を求めたが、プーチン氏からこれに対する発言はなかった。
両首脳が発表した共同声明はロシア側への配慮からイルクーツク声明を明示せず、プーチン氏は首相との共同記者会見で、交渉内容で譲歩しない考えを示唆した。首相も「一気に解決する『魔法のつえ』は残念ながら存在しない」と、交渉の難しさを認めた。
両政府は今後、両外務省の次官級協議で交渉を進めることで一致しており、菅義偉官房長官は30日の記者会見で、首相の帰国後ただちに協議を始める考えを 示した。一方、30日午前(日本時間同日午後)に首相と会談したプーチン氏側近、ナルイシキン・ロシア下院議長は「冷戦の遺産やステレオタイプから脱し、 静かな環境の下で、余計な政治化や発言なしの交渉が必要だ」と述べた。
首相は同日午後(日本時間同)、次の訪問国であるサウジアラビアへ出発する。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130430-00000115-mai-pol
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